吉永小百合さんが主演を務めた『北の桜守』は、2018年3月に公開された作品で、2005年の『北の零年』、2012年の『北のカナリアたち』に続く、「北の三部作」の最終章にあたります。
滝田洋二郎監督がメガホンを取り、終戦間際の樺太から網走へと逃れ、戦後の激動の時代を懸命に生き抜いた母(江蓮てつ)と息子(江蓮修二郎)の30年にわたる親子の軌跡が描かれています。
物語の設定は網走が舞台とされていますが、主要な撮影は北海道の最北に位置する稚内市を中心に行われました。この感動的な物語の舞台となった主要なロケ地と、訪れる際に知っておきたい情報をご紹介します。
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メインとなる保存展示施設「北の桜守パーク」(稚内)
映画の世界観を深く体験したい方にまずおすすめしたいのが、稚内市にある北の桜守パークです。ここは、映画撮影のために建設されたオープンセットをそのまま保存し、資料展示施設として活用している場所です。施設の名称は、主演の吉永小百合さん自身によって名付けられたとされています。
パーク内では、映画で使用された関係資料やロケ時の写真などが展示されており、劇中のシーンを思い浮かべながら見学できます。また、AR(拡張現実)の技術を利用して吉永さんと2ショット写真が撮れる仕掛けもあるようです。
この施設はメグマ沼自然公園内に位置し、入場料は無料で気軽に立ち寄れるのが魅力です。車でのアクセスは、JR稚内駅から約30分、稚内空港からは約5分と比較的便利でしょう。
ただし、注意点として、北の桜守パークは冬期間は閉鎖されます(例年11月1日から翌年4月28日まで)。また、営業時間は10:00から17:00までで、毎週月曜日が休館日となっています(月曜日が祝日の場合はその翌日が休館)。訪れる時期や時間にはご注意ください。
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映画の舞台となった稚内市内のロケ地
稚内市では、北の桜守パークの他にも様々な場所がロケ地として使用されました。
宗谷本線の歴史を感じる抜海駅
JR宗谷本線にある抜海駅も、作中で重要な役割を果たした場所の一つです。この駅は、劇中では石北本線の「白滝駅」として登場しています。木造の古い駅舎が特徴的で、多くの映像作品のロケーション撮影にも用いられてきました。
地元住民の方々によってホーム上の花の手入れが行われるなど、地域に大切にされてきた駅でもあります。また、5月から10月の期間には、地元町内会がレンタサイクルを運営しているという取り組みもありました。
この抜海駅は、多くの人に愛されながらも、残念ながら2025年3月15日のダイヤ改正をもって廃止されることが決まっています。訪れる際には、長い歴史を持つこの地の光景を心に留めておくのも良いかもしれません。
歴史的な面影を残す旧瀬戸邸
吉永小百合さん演じる「てつ」と、堺雅人さん演じる「修二郎」の親子が再会後に宿泊する宿として使われたのが旧瀬戸邸です。ここは、昭和の初めに底曳網漁で栄えた地元の名士、瀬戸常蔵氏の邸宅として建てられた建物です。
邸宅の内部は一般開放されており、茶室や細部にまでこだわった欄間、天井板など、豪華で凝った造りが見学できます。当時の稚内の水産業の発展の勢いや、人々の軌跡を伝える写真や資料も展示されており、地域の歴史を知るきっかけにもなります。平成25年6月からは国の登録有形文化財にも登録されており、文化的な価値も高い建物です。JR稚内駅からは歩いて約5分という、便利な場所にあります。
その他の稚内市内の風景
その他にも、稚内市内では宗谷丘陵や稚内空港、声問海岸、そして古代ローマ建築のように見える円柱が特徴の稚内港北防波堤ドームなどがロケ地として使用されました。稚内港北防波堤ドームは、かつて樺太への航路で賑わった時代のシンボルであり、北海道遺産にも指定されています。これらの地を巡ることで、映画のシーンと雄大な北の風景を重ね合わせることができるでしょう。
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物語の背景となった「網走」に残る撮影セット
映画の物語は、樺太からの避難先として網走が舞台となります。網走市には、物語に登場する場所が残されています。
吉永小百合さん演じるてつが営んでいた「江蓮食堂」のオープンセットは、網走市内の道の駅流氷街道網走に移築され、保存されています。
また、網走市内では、オホーツク海を一望できる美しい景勝地である能取岬や、大曲湖畔園地、藻琴地区などが撮影に使用されました。
これらの地を訪れることは、映画の舞台設定の背景にある、開拓時代からの北の大地の歴史や、そこに生きる人々の強さを感じる旅になる可能性があります。
まとめ
『北の桜守』のロケ地を巡る旅は、吉永小百合さんと堺雅人さんが演じた親子の、深く温かい絆の物語を追体験する機会となるでしょう。主なロケ地である稚内市では、映画のセットがそのまま残る「北の桜守パーク」で作品の世界に触れることができます。また、歴史ある「旧瀬戸邸」や、廃止が目前に迫った「抜海駅」など、この地ならではの歴史や文化を感じられる場所が点在しています。
一方、物語の舞台である網走市にも、江蓮食堂のセットをはじめ、雄大な自然を感じられる能取岬などのロケ地が存在します。この旅は、映画が描いた厳しい時代を生き抜いた親子の道のりのように、一つの場所に留まらず、北海道の東西を巡る壮大な旅になるかもしれません。それぞれのロケ地で、北の大地の持つ雄大さと、そこに流れる詩情をゆっくりと感じてみてはいかがでしょうか。
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