吉永小百合さん主演の映画『北の桜守』。2018年に公開されたこの作品は、「北の零年」「北のカナリアたち」に続く“北の三部作”の最終章として、多くの人々の心に深い感動を残しました。
戦中から戦後の激動の時代、北の大地で懸命に生きた親子の物語。その舞台となった北海道・稚内市には、映画の世界観をそのまま感じられるスポットが数多く点在しています。
今回は、映画のシーンに思いを馳せながら巡る、稚内エリアを中心とした1日モデルコースをご紹介します。主人公・江蓮てつと息子・修二郎の足跡をたどる旅へ出かけてみませんか。
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旅の始まりは「北の桜守パーク」から
まずは、映画の世界観に浸れるメインスポット「北の桜守パーク(稚内市映画北の桜守資料展示施設)」へ向かうのがおすすめです。
ここは、撮影で使用された「江蓮家」などのオープンセットを保存・活用している施設です。名称は吉永小百合さんご本人が名付け親といわれています。施設内には、撮影に使われた衣装や小道具、台本などの貴重な資料が展示されており、映画の感動が蘇ってくることでしょう。
また、最新技術のAR(拡張現実)を使って、吉永小百合さんとバーチャルで2ショット写真が撮影できる仕掛けもあるため、旅の記念になると評判です。
場所は稚内空港から車で約5分、JR稚内駅からは約30分の「メグマ沼自然公園」内にあります。入館料は無料ですので、気軽に立ち寄れるのも嬉しいポイントです。
なお、この施設は冬期間(例年11月から4月下旬頃まで)は閉鎖されるため、訪問の際は開館期間を事前に確認することをおすすめします。
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記憶に残る引き揚げの舞台「稚内港北防波堤ドーム」
次に向かいたいのは、稚内市街地にある「稚内港北防波堤ドーム」です。
ここは映画の中で、主人公たちが樺太(サハリン)から命からがら引き揚げてくるシーンの撮影が行われた場所として知られています。古代建築を思わせる重厚な回廊や、太い円柱が連なる独特の景観は、北海道遺産にも指定されています。
高さ約14メートル、長さ427メートルにも及ぶドームの中に立つと、当時の人々の苦難や、激動の時代に思いを馳せることができるかもしれません。現在は観光客に人気のフォトスポットとなっており、独特の静けさと迫力を感じられるでしょう。
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親子が再会後に過ごした宿「旧瀬戸邸」
防波堤ドームからほど近く、JR稚内駅から徒歩圏内にあるのが「旧瀬戸邸」です。
この建物は、映画の中で、成長した修二郎が母・てつと再会し、親子水入らずの時間を過ごした宿として登場しました。実際には、昭和初期に底曳網漁で財を成した網元の邸宅であり、国の登録有形文化財にもなっています。
館内では、当時の贅を尽くした建築意匠を見学できるほか、稚内の漁業の歴史を伝える資料も展示されています。映画のロケ地としてだけでなく、この地域の歴史的背景を知る上でも興味深いスポットといえるでしょう。
哀愁漂う木造駅舎「抜海駅」へ
市街地から少し足を延ばして訪れたいのが、JR宗谷本線の「抜海(ばっかい)駅」です。
映画の中では、石北本線の「白滝駅」として登場しました。大正時代に建てられたとされる木造駅舎は、長い歳月を感じさせる佇まいで、映画の情感あふれるシーンに深みを与えています。
無人駅特有の静寂と、どこか懐かしい雰囲気は、訪れる人の心を穏やかにしてくれるかもしれません。
ただし、この駅は2025年3月のダイヤ改正をもって廃止されることが決定しています。映画の記憶を留める貴重な駅舎の姿を、今のうちに目に焼き付けておきたい場所の一つです。
ランチや休憩には稚内グルメを
ロケ地巡りの合間には、稚内ならではのグルメでひと休みしてはいかがでしょうか。
稚内は海産物の宝庫として知られ、タコを薄くスライスしてしゃぶしゃぶのようにいただく「タコしゃぶ」は、地元で愛される名物料理の一つです。また、広大な宗谷丘陵で育った「宗谷黒牛」や、新鮮な魚介類を楽しめるお店も市内に点在しています。
デザートには、稚内牛乳を使った濃厚なアイスクリームなども旅の疲れを癒やしてくれるでしょう。
時間があれば足を延ばしたい「網走」のスポット
もし日程に余裕があれば、映画のもう一つの舞台である網走エリアへ足を延ばしてみるのも一つの選択肢です。
網走にある「道の駅 流氷街道網走」には、映画に登場した「江蓮食堂」のセットが移築・展示されています。また、能取岬などの景勝地もロケ地として使用されており、オホーツク海の雄大な景色とともに作品の世界観を楽しめます。
稚内から網走までは距離がありますので、移動時間を考慮したゆとりある計画を立てると良いでしょう。
まとめ
映画『北の桜守』のロケ地を巡る旅は、単なる観光だけでなく、厳しい自然の中で生きてきた人々の歴史や、親子の絆に触れる体験となるかもしれません。
季節ごとに表情を変える北の大地。映画のシーンを思い出しながら、ゆっくりとそれぞれの場所を味わってみてはいかがでしょうか。きっと、心に残る風景に出会えるはずです。
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