吉永小百合さんの主演120作目として公開された映画『北の桜守』。戦中から戦後の激動の時代、樺太から北海道へと逃れた親子の絆を描いたこの作品は、多くの人々の心を打ちました。映画をご覧になった方の中には、「あの美しい景色は実在するの?」「映画で描かれた場所は今どうなっているの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、映画『北の桜守』の舞台となったロケ地の「現在」や、映画の描写と史実との関わりについてご紹介します。映画の世界観を深めたい方や、北海道へのロケ地巡りを検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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映画の象徴「北の桜守パーク」の現在
映画の撮影に使用されたセットの一部は、現在も大切に保存・活用されています。その中心となるのが、北海道稚内市にある「北の桜守パーク」です。
映画の世界に入り込める保存施設
稚内市にある「北の桜守パーク」は、映画撮影のために建設されたオープンセットをそのまま保存し、資料展示施設として2018年4月にオープンしました。劇中で主人公たちが暮らした家屋などが再現されており、映画のシーンを思い浮かべながら見学できるスポットとして親しまれています。施設内には映画で使用された関係資料やロケ時の写真なども展示されており、作品の世界観をより深く味わうことができるでしょう。
「桜の名所」を目指す新たな取り組み
映画のタイトルにもある「桜」ですが、現在このパーク周辺では、将来的に「日本で最も遅い時期に咲く桜の名所」にすることを目指して、桜の植樹が進められています。映画の公開記念や市民植樹祭などを通じて多くの桜が植えられており、数年後には満開の桜が楽しめる場所になることが期待されています。映画の中の物語だけでなく、現実の風景としても「桜守」の想いが受け継がれているといえるでしょう。
訪問時の注意点
「北の桜守パーク」を訪れる際は、開館期間に注意が必要です。北海道の厳しい冬に対応するため、例年11月から翌年4月下旬頃までは冬期閉鎖となります。旅行の計画を立てる際は、事前に最新の開館情報を確認することをおすすめします。
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網走に残る「江蓮食堂」の面影
映画のもう一つの重要な舞台である網走市にも、撮影の記憶が残されています。
道の駅で出会える撮影セット
吉永小百合さん演じる主人公・江蓮てつが戦後の網走で営んでいた「江蓮食堂」。この撮影セットは、網走市内の「道の駅 流氷街道網走」に移築され、展示されています。「おにぎり」の暖簾がかかった食堂の入り口など、当時の生活感や映画の雰囲気を間近に感じることができるでしょう。網走観光の合間に気軽に立ち寄れるスポットとして人気を集めています。
オホーツク海を望むロケ地
網走市内では、オホーツク海を一望できる能取岬(のとろみさき)や大曲湖畔園地なども撮影に使用されました。映画の中で描かれた厳しくも美しい自然の風景は、現在も変わらず訪れる人々を魅了しています。
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映画と史実|描かれた歴史と現在
『北の桜守』は、1945年の樺太(現サハリン)からの引き揚げという史実を背景に描かれた作品です。映画と実際の歴史、そして現在の状況にはどのような違いや共通点があるのでしょうか。
樺太引き揚げの記憶
映画では、ソ連軍の侵攻により住み慣れた土地を追われ、命からがら北海道へ脱出する家族の姿が描かれています。これは実際に多くの人々が体験した苦難の歴史に基づいています。当時の北海道には、樺太や千島列島などから約38万人もの引き揚げ者が渡ってきたとされています。映画は、こうした史実をベースにしつつ、親子の絆や記憶をテーマにしたドラマとして再構成されたものといえます。
変化する街並みと変わらぬ記憶
映画の中で、成長した次男・修二郎(堺雅人さん)が1971年に網走を再訪するシーンがあります。そこで彼は、かつての自宅が取り壊される現実や、変わっていく街の姿を目の当たりにします。現実の網走や稚内も、戦後から現在にかけて大きく発展し、街並みは変化しています。
しかし、稚内港北防波堤ドームのように、かつて樺太への航路の拠点であった歴史を今に伝える遺産も残されており、映画を通して過去と現在をつなぐ旅を楽しむことができます。
その他のロケ地の今
稚内市周辺には、他にも映画の舞台となった印象的な場所が点在しています。
旅情を誘う駅と歴史的建造物
JR抜海駅(ばっかいえき)
劇中では「白滝駅」として登場した木造駅舎です。レトロな雰囲気が魅力で多くのファンに愛されてきましたが、2025年3月のダイヤ改正をもって廃止されることが決まっているとの情報があります。映画の面影を残す姿を見られる期間は残りわずかかもしれません。
旧瀬戸邸
主人公たちが再会後に宿泊する宿として撮影された、稚内市の有形文化財です。当時の底曳網漁で栄えた網元の邸宅であり、豪華な建築意匠や当時の暮らしぶりを現在も見学することができます。
まとめ
映画『北の桜守』で描かれた風景は、ロケセットの保存施設や歴史的建造物として、現在も北海道の各地に残されています。特に「北の桜守パーク」では、映画の世界観に浸りながら、これから育っていく桜の木々に未来への希望を感じることができるでしょう。
映画と現在の風景、そしてその背景にある歴史。それぞれの違いや共通点を感じながらロケ地を巡ることで、作品の感動がより一層深まる旅になるはずです。北海道を訪れる際は、ぜひ映画の足跡をたどってみてはいかがでしょうか。
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