2001年に公開された映画『風花(かざはな)』は、小泉今日子さんと浅野忠信さんが主演を務め、相米慎二監督の遺作となったロードムービーです。人生に希望を失った男女が、冬の北海道を旅しながら自分自身の過去と向き合い、新たな一歩を踏み出す「再生」の物語が描かれています。
作品のタイトルにもなっている「風花」とは、晴天時に雪が花のように舞い散る現象のこと。劇中で映し出される北海道の幻想的な雪景色に魅了されたファンも少なくありません。今回は、そんな『風花』の世界観に浸りながら、主要なロケ地だけを効率よく巡るモデルコースをご紹介します。
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歴史の面影が残る鰊漁の街・増毛
旅の始まりは、北海道北部に位置する増毛(ましけ)町からスタートしましょう。かつて鰊(にしん)漁で繁栄を極めたこの街は、今も明治や大正時代のノスタルジックな街並みが大切に保存されています。
劇中では、都会で傷ついた主人公たちの心境を投影するかのような、静かで情緒ある風景として登場します。特に注目したいのが、1933年に建築された「富田屋旅館」や、かつての網元・海運業の面影を留める「旧商家丸一本間家」です。現在は「国稀酒造」として親しまれている建物もあり、当時の華やかさを忍ばせます。
増毛駅周辺は、現在は鉄道の運行が終了していますが、無人駅となった駅舎や周辺の古い食堂などが、物語の持つどこか寂しげで優しい雰囲気を感じさせてくれます。散策を通じて、作品の静かな余韻を味わうことができるでしょう。
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物語の転換点となる秘境・愛山渓温泉
次に向かうのは、大雪山系の深い懐に位置する愛山渓(あいざんけい)温泉です。ここは物語の終盤、主人公の二人が行き場を失って辿り着く雪深い山荘のロケ地となりました。
旭川から国道39号線を進み、片側1車線の林道を約10キロメートルほど登った突き当たりに、その温泉施設はあります。周囲を大自然に囲まれたその場所は、公共の電気が通っていないため近くの川を利用した自家発電で賄われており、まさに現代の喧騒から切り離された空間といえます。
ロビーには薪を燃やす本物の暖炉があり、静寂の中で火を見つめる時間は、劇中の主人公たちが内省するシーンと重なります。ただし、豪雪地帯にあるため冬期は営業していないとされており、訪問する際は事前の確認を推奨します。都会の喧騒を離れ、心をリセットするには最適な場所でしょう。
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再会と再生の舞台・佐呂間町
モデルコースの最後を飾るのは、オホーツクエリアの佐呂間町です。ここは主人公・ゆり子の故郷という設定で、物語の核心となる重要なシーンが撮影されました。
特に印象的なのが、ゆり子の娘が暮らしていた「紫雲山高隆寺」です。一度は再会を拒まれた場所でありながら、ラストシーンでは娘と共に生きる決意を固めて戻ってくる、再生の象徴として描かれています。広大な大地を背景に、母娘が再び手を取り合う姿を車のサイドミラー越しに見守るシーンは、多くの観客の胸を打ちました。
佐呂間から北見にかけて広がる景色は、映画が描く「厳しい寒さの中にある温かさ」を象徴しています。二人がそれぞれの新しい人生へ踏み出した空気を肌で感じることができるはずです。
ロケ地巡りを成功させるためのモデルコースと注意点
『風花』のロケ地は北海道の中でも広域に分散しているため、車での移動が一般的です。効率よく巡るためには、旭川を拠点にするのがスムーズでしょう。
| 日程 | 行き先 | 内容 |
|---|---|---|
| 1日目 | 増毛町 → 旭川(宿泊) | 増毛町を散策し、歴史的な建物を巡る。その後、旭川方面へ戻り宿泊。 |
| 2日目 | 愛山渓温泉 → 佐呂間町(高隆寺) | 午前中に愛山渓温泉を訪れ、午後に佐呂間町(高隆寺)へ向かう。 |
移動距離が長くなるため、余裕を持ったスケジュールを立てることが大切です。また、愛山渓温泉のように冬期間はアクセスが制限される場所もあるため、特に雪の時期に訪れたい場合は事前のリサーチを欠かさないようにしてください。
地元の飲食店などでは、撮影当時のエピソードを耳にできる機会があるかもしれません。また、作品を事前に鑑賞しておくと、現場に立った時の感動がより深まるでしょう。4Kレストア版などの高画質な映像で、ゆり子が着ていた朱色のコートと雪景色のコントラストを予習しておくのもおすすめです。
映画『風花』は、決して華やかなだけの物語ではありません。しかし、厳しい冬の北海道だからこそ際立つ人間の心の温もりを教えてくれます。ロケ地を訪れることで、日常の喧騒で少し疲れた心が、主人公たちのようにふっと軽くなるかもしれません。作品の余韻を北の大地で噛み締めながら、自分だけの「再生の旅」を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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