北海道・南富良野町の幾寅駅は、高倉健さん主演の映画『鉄道員(ぽっぽや)』の舞台「幌舞駅」として、今も多くの映画ファンに愛される聖地です。
劇中さながらに廃線寸前の設定だったこの駅は、2024年3月31日をもって現実にもJR根室本線(富良野~新得間)として鉄道の運行を終えました。しかし、地元の方々の熱い思いにより、駅舎やロケセットは観光資源として大切に維持・保存されています。
この場所を訪れる際、特に気になるのは、廃線後のアクセスや、雪の季節の駐車場、そして気になるトイレ事情でしょう。この記事では、幾寅駅(幌舞駅)を気持ちよく巡るために知っておきたい実用的な情報と、映画の世界観に浸れる見どころを詳しくご紹介します。
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映画の世界が残る「幌舞駅」の基本情報と見学時間
幾寅駅は北海道空知郡南富良野町の役場近くに位置し、レトロな雰囲気に改装された駅舎には、本物の駅名である「幾寅駅」の表示よりも、映画で使われた「幌舞駅」の大きな看板が今も誇らしげに掲げられています。
駅舎内のかつての駅事務室は「鉄道員(ぽっぽや)ロケーション記念展示コーナー」、すなわちぽっぽや資料館として整備されています。
- 入場料金: 無料です。
- 見学時間: 資料館(ロケーション記念展示コーナー)は午前9時から午後5時までオープンしています。駅舎自体は無人ですが、それ以外の時間も立ち入りは可能とされています。
この資料館には、乙松駅長を演じた高倉健さんが着用した制服、コート、ブーツ、制帽や懐中時計など、貴重な小道具が展示されています。また、高倉健さんの直筆サイン や、志村けんさんが唯一映画出演した際の炭鉱夫役の軌跡を辿る写真パネルなども見どころの一つです。
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幾寅駅(幌舞駅)へのアクセス方法
車でのアクセスと駐車場
- 車での所要時間:帯広市内から車で約1時間強で到着するとされています。富良野や旭川方面からのドライブコースに組み込むのも良いでしょう。
- 駐車場について:特に専用駐車場の表記は明確にされていませんが、駅舎の横に駐車スペースがあるようです。
- 駐車時の注意点:現在、鉄道の代行輸送バスや、新設された町営バス が出入りするため、駅舎の正面には駐車しないよう配慮が必要です。
公共交通機関(廃線後のバス利用)
2024年4月1日をもって富良野駅と新得駅の間は廃線となり、列車の運行はありません。
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- 主な移動手段:現在は代行バスや、富良野方面へ延伸・増便された路線バス(西達布線)、および落合・トマム方面への南富良野町営バスなどが運行されています。
- 最寄りのバス停:「幾寅駅前」が最寄りです。
- 運行本数:バスの運行本数は限られているため、訪問前に時刻表を必ず確認し、移動計画を立てるのがおすすめです。利便性を重視し、レンタカーを利用する観光客が多い傾向も見られます。
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冬季トイレ・撮影マナーに関するQ&A
Q1. 駅舎内のトイレは利用できますか?
A. 駅舎内の古いトイレは推奨されていません。
幾寅駅の駅舎内にはトイレ(セットとして建てられた小屋を含む)がありますが、地元観光協会は、昔ながらのボットン便所であること、悪臭の問題、そして冬場の水道管凍結のリスクから、駅舎東面にある本来のトイレの利用を推奨していません。トイレットペーパーの設置もされていないようです。
代わりに、以下の場所にある水洗トイレの利用をおすすめします。
- 道の駅 南ふらの(空知郡南富良野町字幾寅687番地1):24時間利用可能です。
- 南ふらの情報プラザ(駅の隣):8:30~17:00に限り利用可能です。
Q2. 撮影セットは冬でも見られますか?
A. 駅舎や外のロケセットは一年中残されていますが、冬場の訪問は注意が必要です。
駅舎の周りには、映画に登場した「だるま食堂」「井口商店」「平田理容店」といったロケセットが当時のまま残されています。これらは本来、撮影後に撤去される予定でしたが、地元住民の強い熱意により保存されることになりました。
特に冬の幾寅駅は映画の雰囲気を強く感じられるかもしれませんが、積雪の深さによっては移動が困難になる場合や、季節によっては危険を感じるほどの状況になる可能性があるという声もあります。冬に訪問を計画する場合は、天候や路面状況に十分な注意が必要です。
なお、幾寅駅周辺では、アイスキャンドルナイトのような冬のイベントが開催されることがあります。2024年には12月20日・21日に開催され、駅前やホームが幻想的な灯りに包まれ、寒中花火が打ち上がる予定もあります。冬季の特別な体験を求める場合は、イベント情報を事前に確認すると良いでしょう。
冬の幾寅駅はすべり対策&防寒を
Q3. ロケ地を巡る際のマナーはありますか?
A. 観光地として維持されていますが、静かな地域への配慮が大切です。
幾寅駅は今や年間4万人もの人々が訪れる観光地となっています。この場所が感動的な雰囲気を保っているのは、幾寅婦人会をはじめとする地元の方々がボランティアで清掃や手入れを続けているおかげです。
- 駅舎・セットの保存:駅舎内の展示や、駅長室の机に飾られた生花は、地元の方々による「おもてなしの心」で手入れされています。展示物や保存されたロケセットを大切に見学しましょう。
- 交通:前述の通り、代行バスや町営バスの運行があるため、交通の妨げにならないよう、特に駐車場所には細心の注意を払うことがマナーです。
- 撮影:駅舎内での写真撮影は基本的に制限されていません。しかし、静かで小さな町であるため、周囲の住民の方々の生活に配慮し、節度ある行動を心がけましょう。
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まとめ
高倉健さんが愛した幾寅駅(幌舞駅)は、廃線という物語と現実が重なる運命をたどりましたが、地元の深い愛情によって、今も映画の感動を伝える場所として存在し続けています。
訪問の際は、道の駅の24時間トイレや、代行バスの運行時刻といった実用的な情報を押さえ、スムーズな旅に役立ててください。特に冬の澄んだ空気の中で、駅長が立ったホームや、ロケの決め手となった階段 を眺めるとき、映画が描いた不器用ながらも実直な生き様が、静かに心に響いてくるかもしれません。北海道の雄大な自然と、人々の温かい思いが交差するこの場所で、心に残る時間をお過ごしください。
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