吉村昭氏の小説『羆嵐(ひぐまあらし)』のモデルとなった、日本史上最大級の獣害「三毛別羆事件」。その舞台である北海道苫前町には、当時の凄惨な状況を今に伝える復元地や資料館が存在します。
小説やドラマの世界観を肌で感じ、先人たちの過酷な開拓史に思いを馳せる1日モデルコースをご提案します。現地は今なお深い自然に囲まれた場所ですので、事前の準備と心構えを持って訪れるのが良いでしょう。
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旅の計画と準備:季節と交通手段
まず旅行計画を立てる際に注意したいのが、訪問できる時期です。現地の施設は積雪などの影響により、例年10月下旬から5月上旬頃までは冬季閉鎖されるといわれています。そのため、ゴールデンウィーク明けから10月中旬までの期間に訪れるのが一般的です。
アクセスに関しては、公共交通機関での移動は困難とされており、自家用車やレンタカーの利用が現実的です。札幌方面からはオロロンラインを北上し、片道3時間以上かかるとみておくと良いでしょう。
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苫前町や周辺エリアの聖地巡礼は移動距離が長くなりやすいので、まずは航空券+ホテルをまとめて探す方が多いようです。
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惨劇の舞台へ:三毛別羆事件復元地
旅のハイライトともいえるのが、実際に事件が発生した六線沢(現在の三渓地区)にある「三毛別羆事件復元地」です。
どこか不気味な「ベアーロード」
国道から山間部へと続く道道1049号線は、通称「ベアーロード」と呼ばれています。道中には可愛らしい熊のイラストが描かれた看板などが点在していますが、実際の現場は決してファンタジーな場所ではありません。市街地から約16kmから25kmほど内陸へ進むにつれ、人家はまばらになり、鬱蒼とした森林に囲まれた景色へと変わっていきます。
圧倒的な迫力の復元展示
道の突き当たりにある復元地では、事件当時の開拓民の住居(掘っ立て小屋)が再現されています。そこには、体長2.7m、体重300kg超とされる巨大なヒグマの像があり、当時の住人がどれほどの恐怖に直面していたかを視覚的に伝えています。小屋の作りは北海道の厳寒期を過ごすにはあまりに簡素で、当時の開拓生活の厳しさを想像せずにはいられないという声も聞かれます。
訪問時の注意点
現地は携帯電話の電波が届かない圏外エリアとされており、トイレなどの設備もありません。また、周囲は野生動物の生息域であり、ヒグマが出没する可能性も否定できない環境です。見学の際は音の出るもの(熊鈴など)を携帯し、薄暗い時間帯の訪問は避けるなど、十分な安全対策が必要です。
詳細を学ぶ:苫前町郷土資料館
現地の雰囲気を体感した後は、市街地にある「苫前町郷土資料館」へ向かうのがおすすめです。ここでは事件に関する豊富な資料が展示されています。
貴重な資料とドラマの視聴
館内には、当時の生活道具や野生動物の剥製に加え、三毛別羆事件を再現したジオラマやパネル展示があります。特に注目されているのが、事件を題材にしたテレビドラマ『羆嵐』の視聴コーナーです。吉村昭氏の小説を映像化した作品の一部(または短縮版)を観ることができ、事件の経緯をより深く理解する助けとなるでしょう。
また、小説を未読の方は、訪問前に『羆嵐』を読んでおくと、展示内容や現地の風景から受ける印象がいっそう深まるといわれています。
休息と食事:苫前温泉「ふわっと」
散策の疲れを癒やすには、道の駅も兼ねている「苫前温泉ふわっと」が便利です。
日本海を眺めるロケーション
こちらは宿泊施設も備えた温泉で、日帰り入浴も可能です。お湯は塩分を含んだ泉質で、入浴後は体が芯から温まると評判です。露天風呂の開放感については建物構造上の制約を感じるという意見もありますが、内湯やリラックスルームなどがあり、旅の締めくくりに汗を流す場所として重宝されています。
施設内にはレストランもあり、地元の食材を使った食事を楽しむこともできます。移動の合間のランチスポットとしても活用できるでしょう。
まとめ
『羆嵐』の舞台を巡る旅は、単なる観光地巡りとは異なり、自然の猛威と開拓の歴史に向き合う厳粛な時間となるでしょう。現地は静寂に包まれた森の中にあり、当時の悲劇を静かに伝えています。野生動物への警戒を怠らず、マナーを守って、北海道の厳しい自然と歴史の一端に触れてみてはいかがづでしょうか。
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