Netflixシリーズ『First Love 初恋』は、公開直後から大きな話題を呼び、まるで一本の長編映画のような没入感があると評価されています。宇多田ヒカルさんの名曲「First Love」と「初恋」という、2つの楽曲にインスパイアされて生まれたこの物語は、約20年という長い歳月を行き来しながら描かれています。
検索などで「映画」という言葉と一緒に調べられることが多い本作ですが、実際には全9話のドラマシリーズです。しかし、その映像美や構成は従来のドラマの枠を超えているといえるでしょう。
この記事では、物語の軸となる「90年代と現在の違い」に注目し、楽曲の変化や時代背景、そしてキャストが表現する年齢ごとの魅力について解説します。
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映画と見紛う映像美と「3つの時代」の構成
本作が「映画ではないか」と検索される理由の一つに、その圧倒的な映像の質感があります。全9話で構成されるこのシリーズは、特定のヴィンテージレンズを使用して撮影されており、どこか懐かしく、深みのあるトーンが特徴とされています。
物語は、以下の3つの時代を行き来しながら進みます。
| 時代 | 内容 |
|---|---|
| 1990年代後半 | 主人公たちが高校生として出会い、恋に落ちた時代 |
| 2000年代 | 運命を分ける出来事が起き、それぞれの道を歩み始めた時代 |
| 現在(2018年以降) | 大人になった二人が再会し、運命が再び動き出す時代 |
このように過去と現在をシャッフルしながら、パズルのピースを埋めるように物語が紡がれていきます。単なる回想シーンではなく、それぞれの時代が主役級の重みを持って描かれている点が、本作の大きな特徴といえるでしょう。
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「First Love」と「初恋」楽曲に込められた違い
タイトルの由来ともなった宇多田ヒカルさんの2つの楽曲は、それぞれの時代の空気を象徴するように使い分けられています。
1999年の「First Love」:衝動的な過去の恋
物語の前半や90年代パートで印象的に流れる「First Love」。この曲は、10代特有の理屈では説明できない衝動や、甘く切ない記憶を象徴していると解釈されています。タバコのフレーバーや初々しいキスなど、五感に残る強烈な「最初の恋」の記憶として描かれます。
2018年の「初恋」:成熟した大人の愛
一方、現代パートで流れる「初恋」は、人生の酸いも甘いも経験した大人がたどり着く、静かで深い愛を表現しているといわれます。歌詞にあるような、言葉にしなくても伝わる精神的な結びつきや、人生のままならなさを受け入れた上での感情が込められているようです。
2022年ミックス版の音響の違い
ドラマの公開に合わせてリリースされた「First Love(2022 Mix)」にも、技術的な違いがあります。1999年のオリジナル版はアナログ機材が主流の環境で作られましたが、2022年版は最新のデジタル技術と異なるエンジニアによって再構築されました。聴き比べたファンからは、ボーカルや楽器の輪郭がより鮮明になり、立体的で現代的なサウンドに生まれ変わっているという声も聞かれます。
90年代と現在の「空気感」の違い
ドラマの中では、90年代と現代のカルチャーやコミュニケーションの違いも丁寧に描かれています。
アナログからデジタルへの変化
90年代のパートでは、まだ携帯電話が普及しきっておらず、固定電話や手紙が重要な連絡手段でした。そのため、一度連絡が途絶えると再会が難しいという「距離」のもどかしさが、物語の切なさを際立たせています。一方、現代パートではスマートフォンやSNSが登場し、連絡は容易になりましたが、それでも埋まらない心の距離や孤独感が描かれ、時代の対比が浮き彫りになっています。
ヒロイン像の変化
90年代のドラマに見られたような、感情をストレートにぶつけるヒロイン像に対し、現代の主人公・野口也英は、多くの喪失を経験し、静かな佇まいを見せています。かつてはキャビンアテンダントを夢見ていた彼女が、タクシードライバーとして現代を生きる姿には、ままならない現実と折り合いをつける大人のリアルさが漂っていると感じる視聴者も多いようです。
ダブルキャストが演じる「成長」と「変化」
主人公の二人を、10代と30代で別の俳優が演じる「ダブルキャスト制」も本作の大きな見どころです。
• 野口也英: 満島ひかり(現代) / 八木莉可子(過去)
• 並木晴道: 佐藤健(現代) / 木戸大聖(過去)
過去パートの二人が持つ透明感や、エネルギーにあふれた若々しさは、現代パートの二人が漂わせる哀愁や静かな情熱と見事な対比を見せています。例えば、身長差などの身体的な特徴に違いがあっても、役の魂や精神性が共有されているため、違和感なく同一人物として受け入れられるという評価が多く見られます。
まとめ
『First Love 初恋』における「違い」は、単なる時間の経過を示すだけではありません。それは、衝動的な恋が成熟した愛へと変わる過程であり、アナログな温かさとデジタルな便利さの間で揺れ動く人間関係の描写でもあります。
映画のような映像美の中で描かれるこれらの対比は、見る人の世代によって「懐かしさ」にも「新鮮さ」にも映るでしょう。90年代を知る人も知らない人も、それぞれの視点で「あの頃」と「今」の違いを感じながら、この物語の世界に浸ってみてはいかがでしょうか。
ドラマ『First Love 初恋』の余韻に浸っていると、あの音楽をもう一度じっくり聴き返したくなりませんか。物語とともに時代を超えて心に残るのが、宇多田ヒカルさんの名曲「First Love」です。
ロケ地巡りの帰り道や、自宅で作品を振り返る時間のお供に、音楽から“初恋の記憶”を辿ってみるのもおすすめです。
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