連載終了から20年以上が経過してもなお、多くのファンの心に深く刻まれている名作『最終兵器彼女』。「この星で一番最後のラブストーリー」というキャッチコピーの通り、切なくも美しい物語の世界観に惹かれる人は少なくありません。作中で描かれる風景は、北海道の小樽市や札幌市がモデルになっているといわれています。
今回は、シュウジとちせが過ごした「日常」の舞台である小樽と、戦火に見舞われた札幌を中心に、実在するスポットやその世界観について考察していきます。
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二人の日常が息づく街「小樽」のモデル地
物語のメイン舞台となり、シュウジとちせが生活を営んでいた街のモデルは北海道小樽市とされています。坂の多い街並みや港の風景は、作品の叙情的な雰囲気と重なります。
「約束の場所」旭展望台
ファンにとって欠かせないスポットといえば、やはり「旭展望台」でしょう。小樽駅の西側、標高約190mの高台に位置するこの場所は、作中で二人が心を通わせ、数々の重要なシーンが描かれた場所のモデルとされています。展望台からは小樽の街並みと港を一望でき、夜には美しい夜景が広がるスポットとしても知られています。
作中では、この場所から見る景色こそが、ちせが守りたかった「大切な場所」として象徴的に描かれています。実際に訪れたファンからは、作中のカットと重なる風景に感動したという声も聞かれます。ただし、ここへ至る道は冬季(およそ11月中旬〜4月中旬頃)は車両通行止めになるため、訪問時期には注意が必要です。
通学路の難所「地獄坂」とモデル高校
シュウジたちが通う高校へ続く長い坂道は、地元で「地獄坂」と呼ばれている急勾配の坂がモデルといわれています。その名の通り、歩いて登るにはかなり体力が必要な道のようで、作中のキャラクターたちが毎日ここを通っていたことを思うと、その健脚ぶりに驚かされるかもしれません。
坂を登り切った先にある「小樽商科大学」の近くには、高校のモデルとされる「小樽商業高校」がありました。この校舎や周辺の雰囲気は作中の描写とよく似ているといわれていますが、同校は2020年3月末をもって閉校しています。現在は静かな環境となっているため、見学の際は近隣への配慮を忘れないようにしましょう。
待ち合わせの定番「小樽駅」
二人の待ち合わせ場所として登場する小樽駅も、聖地巡礼の重要ポイントです。駅舎やホームにはランプが灯り、レトロで温かみのある雰囲気が特徴的です。特に4番ホームは「裕次郎ホーム」とも呼ばれ、記念撮影スポットとしても親しまれています。
作中では駅前のバス乗り場や電話ボックスなども描かれていますが、年月の経過とともに改修され、当時の風景とは異なっている部分もあるようです。
初デートの思い出「おたる水族館」周辺
ちせとシュウジが初デートで訪れようとした場所として「おたる水族館」が登場します。作中では、ちせが財布を落としてしまい入館できず、シュウジが水族館の裏手にある高台へ連れて行くエピソードが描かれています。
この高台からは海獣公園のプールが見下ろせるとされ、ファンにとっては「入れなかった水族館」そのものよりも、二人の絆が深まったこの高台の方に思い入れを感じるかもしれません。
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戦闘と破壊の舞台「札幌」
小樽が「守るべき日常」の象徴だとすれば、札幌は「非日常の戦争」が及んだ場所として描かれています。札幌駅周辺から大通公園にかけてのエリアが主なモデル地となっているようです。
建設中のJR札幌駅
アニメ版などが制作された2000年代初頭、JR札幌駅周辺では「JRタワー」や「ステラプレイス」が建設中でした。作中でもその建設中の様子が背景として描かれており、当時の札幌の空気を今に伝える貴重な記録ともなっています。現在では完成したビル群が立ち並んでいますが、当時の風景を知る人にとっては感慨深いものがあるでしょう。
崩壊の象徴として描かれた時計台
札幌の観光名所である「札幌市時計台」や「さっぽろテレビ塔」周辺も作中に登場します。特に時計台周辺が空襲によって激しく破壊されるシーンは、日常が崩れ去る恐怖を視覚的に訴えかける衝撃的な場面として描かれました。
実際の地理関係とは多少異なる描写も見受けられますが、大通公園や地下街(ポールタウン・オーロラタウン)をモデルにしたと思われる背景美術からは、札幌の都市機能がリアルに反映されていることがうかがえます。
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世界観と設定の考察
なぜ、物語の舞台に小樽が選ばれたのでしょうか。原作者の高橋しん氏は、イベントでのトークにおいて「結婚前に妻に連れて行ってもらった場所だった」と語っています。また、札幌という大都市から少し離れた小樽の距離感が、シュウジとちせが暮らす場所としてリアリティを感じさせたとも述べています。
物語の終盤については、原作漫画では小樽を離れ、作者の故郷でもある北海道士別市の駅待合室などで過ごす描写があるとの指摘もあります。また、戦っている「敵」については具体的に明言されていませんが、作中の兵器や言語の描写から、複数の国からなる連合軍のような存在ではないかと考察するファンもいます。
聖地巡礼を楽しむためのポイント
『最終兵器彼女』の舞台探訪をする際は、いくつかの注意点があります。
まず、小樽のモデル地は坂道が多く、特に旭展望台や学校周辺へのアクセスは徒歩だとかなりの運動量になります。レンタルバイクやバス、タクシーなどをうまく活用することで、快適に回ることができるでしょう。
また、北海道の冬は厳しく、積雪により立ち入りができなくなる場所もあります。旭展望台への道も冬期は閉鎖されるため、雪のない季節(春〜秋)に訪れるのがおすすめです。
まとめ
『最終兵器彼女』の舞台である小樽と札幌は、それぞれ「愛おしい日常」と「逃れられない現実」を対比させるかのように描かれています。旭展望台から見渡す小樽の海や街並みは、物語の中でちせとシュウジが見つめていた景色そのものといえるでしょう。
連載から長い年月が経ち、建物や風景が変わってしまった場所もありますが、坂の多い街の空気感や美しい眺望は今も変わりません。作品の切なくも温かい世界観に浸りながら、二人が生きた街を静かに歩いてみてはいかがでしょうか。
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